職場への適応に悩み、精神の安定を崩す例が特に20~30代の若年層で増えており、上司とのコミュニケーションを通して、自分を理解してもらう機会を増やすことと、仕事の辛さを耐え抜く力を与える「有意味感」づくりが、状況改善のみならず、うつ予防のために重要であるという。
大手EAP(Employee Assistance Program=従業員支援プログラム、または従業員援助プログラム)企業、ジャパンEAPシステムズ副社長の松本桂樹(けいき)氏へのインタビュー記事(ジャーナリスト海部隆太郎氏による)が、13日付のWEDGE Infinity(ウェッジ・インフィニティ)電子版で紹介されている。

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ジャパンEAPシステムズは、日本で最も歴史のあるEAP専門会社であり、約40人の有資格カウンセラーを常勤で抱える。企業からの依頼を受けて委託先でのカウンセリングや職場復帰支援、研修、管理職のサポート、ストレス診断といったメンタルヘルス対策を行っている。
松本副社長は精神化クリニック勤務の経験を持つ臨床心理士である。現在もシニア産業カウンセラーとして自ら個人面談を行い、講演や著述とともに評判が高い。
うつに悩む人の数が急速に増えてきている理由の1つには、早期発見が重要であるという認識が普及し、軽症で受診するケースが増えてきたことが挙げられる、と松本氏はいう。啓発の成功と同時に、「ネガティブな状態にある人をいじり過ぎてきた」「不安は触れば触るほど大きく膨らんでしまう」と指摘する。
増えてきているという20~30代の若年層社員からの相談内容で多いのは、「適応不全、会社に溶け込めない、上司に付いていく自信がない」などであり、管理職からも、若年層の部下についての相談が増えているという。
松本氏は、ITを用いたコミュニケーション方法では培われにくい「自分語り」の力を重視している。自分に関する断片的な情報をつなげてストーリーにして説明する「自分語り」ができれば、上司とのコミュニケーションなどで相互理解の機会が増える、という。松本氏のカウンセリングは、上司や人事に理解してもらえるように自分を語ることができるように進められる。
今後の展開として、松本氏は、異動、配置転換、昇進といった「リスクファクターの高い」状況で、不安定になることを防ぐ対策をすすめていきたい、としている。仕事がつらい時でも、有意味を感じられれば健康を維持できるということから、取り組みの中心には「有意味感」の考え方を据える。
上司と仕事の意味を語り合う、といった「ポジティブなコミュニケーションを通して相互理解が進むことで、社員の抑うつ状態を防ぐことができる」と述べている。
▼外部リンク
WEDGE Infinity(ウェッジ・インフィニティ)
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/2883?page=2

