精神の健康を高める効果があり、大人の間で人気を増している「マインドフルネス」。この「マインドフルネス」に基づく取り組みが、学齢期の子どものストレスやうつの症状を減少させる働きがあることを、イギリスの研究者たちが発見した。

「マインドフルネス」という言葉は仏教用語での「サティ」、日本語では「気づき」と訳される。現在の自分の体や精神の状態に気づき受け入れる、という認知療法でイギリスではうつ病を経験した患者にこの治療が勧められている。そして今回、この方法が学齢期の子どもの健康も向上させていることがわかったのである。
今回の研究はエクセター大学のWillem Kuyken氏が率いる研究チームが行ったもので、12歳~16歳の12校552人の生徒を対象に調査した。そのうち6校の256人は9週間に及ぶ「マインドフルネス」のカリキュラムを学んでいる。若者の間に強いストレスを与える夏の試験期間まで、生徒全員が追跡して調査を受けた。
すると「マインドフルネス」を学んだ生徒たちは、うつの症状が現れた割合が少なく、学ばなかった生徒よりも少ないストレスでより一層健康で幸福を感じていることを発見した。
さらにおよそ80%の「マインドフルネス」を学んだ生徒が、カリキュラム終了後も「マインドフルネス」を続けていたことがわかり、学校側も「教える方も教わる方も楽しむことができ価値のあるカリキュラムだ」と評価した。
ケンブリッジ大学のFelicia Huppert氏は今回の発表について次のように述べている。「マインドフルネスがメンタルヘルスの問題と関連した症状を持っている人だけに効果的であるとする議論に対して、学生たちの精神的健康を高める効果があるトレーニングだということを、今回の発見は後押しすることになるだろう。精神的健康はよりよい学習や、社会とのつながり、学業成績と関連している。そのため健康状態の向上は学校生活での成果の幅を広げることになるのである。」
▼外部リンク
Mindfulness can increase wellbeing and reduce stress in school children
http://www.exeter.ac.uk/news/

