厚生労働省は「かかりつけ医のためのBPSDに対応する向精神薬使用ガイドライン」を7月16日までに策定し、発表した。
BPSDとは「Behavioral and Psychological symptoms of Dementia」の略で、認知症者に見られる言動・行動のすべてを含み、認知症の諸症状と言える。
今回のガイドラインは、認知症に用いられる薬の注意点や適切な使用法を、高齢者に接する機会の多いかかりつけ医に示し、BPSDの悪化を防ぐ狙いがある。

(この画像はイメージです)
このガイドラインの内容としては、BPSDは身体的およびあるいは環境要因が関与することもあり、対応の第一選択として、非薬物的介入が原則との見方を示している。そして、身体的原因がなく、非薬物治療による効果が期待できない場合にのみ薬物治療を検討すべき、としている。
さらに、治療に使われている薬の、「抗精神病薬」「抗不安薬」「睡眠導入薬」「抗うつ薬」の注意すべき点について解説している。
特に、うつ症状が見られる際に用いられる「抗うつ薬」については、SSRI(選択的セロトニン再取り込阻害薬) や、SNRI(セロトニン‐ノルアドレナリン再取り込阻害薬) が用いられるが、有効性は一定していないと指摘している。
また、抗うつ薬は向精神薬のなかで転倒リスクが最も高いという報告をあげ、注意を促している。また、SSRIやSNRIといった抗うつ薬では、消化器症状の副作用が出ることや、高齢者には慎重に投与することを勧めている。
このように、本ガイドラインは、BPSDの治療のため、より実践的なものとなり、適切な治療と薬物投与により、BPSDへの早期の対応を行い、 悪化防止に寄与することを目的としている。
▼外部リンク
厚生労働省 「BPSDに対応する向精神薬使用ガイドライン」
http://www.mhlw.go.jp/

