東北大学大学院生命科学研究科の生物多様性進化分野に所属する牧野能士助教は、イギリス及びアイルランドの研究グループと共同で、特定のタイプの遺伝子群が精神疾患に強く関わることを発見し、2013年12月24日に発表しました。
牧野助教らは、脊椎動物が初期の進化段階で発生した全てのゲノム重複に由来する遺伝子「オオノログ」に着目しました。そして精神疾患の原因となるコピー数多型の90%以上がオオノログを保持していることを発見したのです。

コピー数多型は、ゲノム上の領域の突然変異に伴う重複・消失に伴い、各々の遺伝子の数が個人によって異なることを指し、ほとんどのコピー数多型は無害ですが、精神疾患の原因として、いくつかのコピー数多型が報告されています。しかしながら、今まではそのコピー数多型の中に複数の遺伝子が含まれている場合が多かったため、真に原因となる遺伝子を特定することが困難でした。
今回の研究成果は、オオノログを含んだゲノム領域の重複・消失が、統合失調症、自閉症、知的障害、うつ病などの精神疾患を引き起こすことを示唆しており、今後、一層オオノログに対する研究を進めることで、コピー数多型中に含まれる精神疾患の原因遺伝子を効率的に同定できることが期待されています。
今回の研究成果は同年12月23日に米国科学アカデミー紀要に掲載され、今後の一層の研究結果が期待されます。
▼外部リンク
東北大学 プレスリリース
http://www.tohoku.ac.jp/

