2014年8月21日東京大学は理化学研究所脳科学総合センター、信州大学などとの共同研究により、複数の自閉症スペクトラムモデルマウスで共通のシナプスの変化を発見したことを発表した。
ヒト15番染色体の重複、シナプス接着分子neuroligin遺伝子変異を含む3種類のモデルマウスを用いて研究。
モデルマウスの脳のシナプスを生きたまま可視化行い、その変化を追跡した。さらに、神経細胞突起から伸び出すスパインとシナプスに集積するタンパク質に蛍光標識を行って、スパインの形とタンパク質の集積を観察。
今回検討した脳の部位は大脳皮質。大脳皮質はヒトの高次脳機能において大事な部分。
背景の異なる3つの自閉症スペクトラムモデルマウスで、いずれも発達早期にシナプスを過剰に発現していた。さらに、そのシナプスを破壊していることも確認できた。

(画像はプレスリリースより)
シナプスの数や密度は過剰発現と破壊のバランスで変化しないことも確認。
自閉症スペクトラムに関連する遺伝子の候補はたくさんあるが、その遺伝子はシナプスに関連するものが多い。今回の研究で遺伝子とは無関係な神経回路レベルでの変化が見つかったことは、自閉症スペクトラムの病態解明に貢献する。
▼外部リンク
東京大学 プレスリリース
http://www.m.u-tokyo.ac.jp/news/admin/release_20140821.pdf
文献 Enhanced synapse remodelling as a common phenotype in mouse models of autism
Nature Communications 5, Article number: 4742
http://www.nature.com/ncomms/2014/140821/ncomms5742

