日本医科大学大学院の可知悠子助教授らのグループは9月1日、「Scandinavian Journal of Work, Environment & Health」上に論文を発表。

厚生労働省は毎年『中高年者縦断調査』を、全国の50歳から59歳の男女を対象に実施している。可知氏らは2005年のベースライン調査に参加し、うつや不安障がいがない被雇用者を15222人抽出(男性は8486人、女性は6736人)。
その後最大4年間にわたり追跡調査を行い、彼らのうつや不安障がいの発症有無を調べた。
この調査の目的は、雇用形態によりメンタルヘルスがどのように違うのかを明らかにすること。欧米では既にコホート研究による調査結果が報告されているが、日本ではこれまで同様の報告がなかった。
なおコホート研究とは一定の期間、ある要因に該当する集団と該当しない集団それぞれに対して追跡調査を実施し、疾病の発症率を比較することにより要因との関連性を明らかにする研究。
男性の場合うつや不安障がいの発症リスクが、正社員よりも非正規労働者の方が高いことが判明。
一方女性の場合は、雇用形態による発症リスクの違いが見られなかったため、婚姻状況を要因に追加して分析を行ったところ、未婚の場合、非正規労働者の方が正社員よりも発症リスクが高い傾向にあることが分かった。
▼外部リンク
論文(Scandinavian Journal of Work, Environment & Health)
http://www.sjweh.fi/show_abstract.php?abstract_id=3442

