日本新薬が5月に発売したアルコール依存症患者の断酒補助剤「レグテクト錠」が30年ぶりのアルコール依存症の新薬として注目されている。

アルコール依存症は常習飲酒により飲酒行動が制御できなくなる疾患で、患者本人の精神、身体を蝕むだけでなく、家族にも深刻な影響があり社会的な問題といわれる。
症状には、強い飲酒要求、節酒の不能、離脱症状、耐性の増大、飲酒中心の生活、精神的・身体的問題が悪化しても断酒しない、という国際疫病分類による6項目がある。このうち3項目以上が1年以内に認められる場合、アルコール依存症と診断される。適切な治療で回復が可能だが、専門医療機関での受診はきわめて重要。また再発の可能性があり、生涯にわたる断酒が求められる。
レグテクトは飲酒に対する欲求を抑制する効果がある。中枢神経系に働いて、アルコール依存で亢進したグルタミン酸作動性神経活動を抑制することができる。
欧米など世界24カ国ですでに販売されているが、2010年に医療上必要性の高い薬剤として開発を要請された経緯がある。臨床試験ではカウンセリングなどの精神療法、自助グループの参加など心理社会的治療の補助に使用した結果、断酒の成功率(投薬24週間後の完全断酒率)に高い効果を得られた。
これまで国内には抗酒薬以外に治療薬はなかったため、待望の新薬剤の登場であり、アルコール依存症治療に新たな選択肢となっている。
▼外部リンク
日本新薬プレスリリース
http://www.nippon-shinyaku.co.jp/

