うつ病の症状の一つとして挙げられるのが、記憶障害だ。基本的にうつ状態では健康状態の時よりも、記憶力が低下するとされているのだ。
しかし記憶障害といっても、一様に全ての記憶に影響を及ぼすということではないようとのことだ。
最近行われた研究によると、うつ状態では特徴を細部まで鮮明に記憶しておくのは難しいが、大まかな全体像は覚えていられるということがわかってきている。

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ブリガムヤング大学のブロック・カーワン教授と同研究室の元大学院生D.J.シェルトン氏によって行われた記憶テストの研究で、カーワン教授は「記憶障害なのではなく、ただ細部を見逃しているだけである」と述べている。
同氏らの研究では、新しく見たものと既に見たものとを見分けさせるという実験が行われたが、うつ症状が重い被験者でも大抵は見分けられるという結果であった。一方で、「似たように見えるけれど全く同一ではない」画像を、「既に見た画像」だと分類してしまいがちであるという傾向が見られたとのことだ。
また、同研究ではうつ症状の人々に見られる海馬(脳の中で記憶や情報の統制を司る部分)のサイズが小さいことが“うつ”と“記憶”に大きく関係を持たせているとの指摘がされている。
しかし、まだ仮説の段階であり確実な立証にはいたっていないとのことだ。今後、この分野の詳しい研究が進むことに期待したい。
▼外部リンク
Why Depression Ruins Your Memory
http://www.popsci.com/article/science/why-depression-ruins
A possible negative influence of depression on the ability to overcome memory interference
http://www.sciencedirect.com

