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トラウマを形成する物質を特定 横浜医大研究グループ

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「心の傷」の解明へ、大きな一歩

横浜市立大学大学院医学研究科の高橋琢哉教授の研究グループは12日、トラウマ(心的外傷)形成を仲介する物質を特定したと発表した。これは世界で初めての成果で、オンライン限定の学術雑誌『Nature Communications』に掲載された。

事故や災害などの恐怖体験や、対人関係のトラブルなどの社会的ストレスは、嫌な記憶として強く刻まれてしまうとトラウマとなり、対人恐怖症などの社会性障害を引き起こす。

このトラウマ記憶形成のメカニズムを分子細胞レベルで詳細に解明することは、健全な社会生活を営むための重要なステップであるという。

(画像はプレスリリースより)

トラウマが形成される仕組み

トラウマ形成を仲介していると判明されたのは、「アセチルコリン」という神経伝達物質のひとつ。人間の認知機能に重要な役割を果たすと注目されている。

同グループは、以前の動物実験において、明るい部屋と暗い部屋を隣接させてラットを自由に行き来させ、暗い部屋に入った時だけ電流を流すようにすると、ラットは暗い部屋に入らなくなることを突き止めていた。このラットは、暗い部屋での電気ショックという恐怖体験を獲得したことになる。

今回の実験では、記憶の中枢である海馬で、恐怖体験が心に刻まれる時のAMPA受容体(記憶形成に必要なたんぱく質)の移行が、このアセチルコリンという物質の増加により仲介されているということを明らかにした。

(画像はプレスリリースより)

臨床応用への期待

今回の研究はPTSD(心的外傷後ストレス障害)などの心の傷に起因した精神障害をコントロールする新薬開発の糸口になると期待されている。

このような脳科学研究が、今後医療の現場で効果的な治療法として活用され、ひとりでも多くの患者たちが精神の健康を取り戻し、癒される日が来ることを願いたい。

▼外部リンク

横浜市立大学
http://www.yokohama-cu.ac.jp/univ/pr/press/131108_amedrc.html

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