ヒトゲノムの異常としては染色体の欠失、重複、逆位などの報告がある。2004年にコピー数多型(copy number variation: CNVs)という概念が提出された。常染色体上のゲノムDNAは細胞内に2コピーあるが、人によってはその数が変化している場合があり、これをCNVsと呼ぶ。

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解析方法の進歩により、CNVは当初の予想よりもヒトゲノム上に存在することが判明している。

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ワシントン大学他の研究者は29,085人の発達障害をもつ小児と19,584人の健常コントロールのデータを用いて、CNVの大規模マップを作成した。その結果70の正常と異なるCNVを見つけた。集学的な研究により、そのうち10の遺伝子が機能に影響を与える可能性を見いだした。
この結果を、単塩基変異と合わせて検討した結果、SETPB1とZMYND11の2つの遺伝子をもつ発達障害児の病態は新たな発達障害に分類できる可能性を示した。
SETB1遺伝子に変異のある患者は知的能力障害と言語機能障害が症状として表れていた。ZMYND11遺伝子に変異がある場合には自閉症、攻撃行動等様々な神経精神病学的な特徴を備えていた。
発達障害群は知的能力障害群、コミュニケーション症群、自閉症スペクトラム症、注意欠如・多動症、運動症群、チック症群、その他にDSM-5で分類している。
今回の遺伝子異常の患者においてはその中で縦断的な症状を示しており、原因が遺伝子異常だけで発症している場合には新たな病名を付ける必要がある可能性がある。
▼外部リンク
Refining analyses of copy number variation identifies specific genes associated with developmental delay.
Nature Genetics(2014)doi:10.1038/ng.3092
Published online14 September 2014
http://www.nature.com/ng/journal/vaop/ncurrent/full

