2014年11月18日、NATURE COMMUNICATIONSに「Early life stress in fathers improves behavioural flexibility in their offspring(父親の幼児期のストレスはその子どもの行動の柔軟性を改善する)」という文献がオンライン版で公開された。

この研究はチューリッヒ大学(スイス)の研究者がマウスを用いた実験を発表したもの。
幼いときの幼児虐待、ネグレクトなどのストレスは、将来的には、精神状態に悪い影響を与えると言われている。
動物実験によると、幼若期に受けたストレスは、ストレス応答の異常、行動的絶望の増加、成体期の認知障害を起こすという報告がある一方で、成体期にストレスに対する耐性つくるという有利な点もあるという報告もある。
ストレスに対する耐性ができる点に注目し、この現象がストレスを受けた個体の子孫にどのような影響を与えるかを検討した。
その結果、ストレスに対する耐性は子孫にも発現することが判明した。しかも、それはミネラルコルチコイド受容体発現遺伝子に影響を与え、海馬のミネラルコルチコイド受容体の発現を抑えていることを明らかにした。
海馬のミネラルコルチコイド受容体に介入することにより、ストレス耐性ひいてはうつの予防につながる可能性がある。
うつの予防にはまだまだ色々なハードルがある。しかし、今回得られた知見は、今までとは違ったアプローチである。
(画像はイメージです)
▼外部リンク
NATURE COMMUNICATIONS:Early life stress in fathers improves behavioural flexibility in their offspring.
http://www.nature.com/ncomms/2014/141118/ncomms6466/

