軽度認知障害(Mild cognitive impairment:MCI)は、正常人と認知症の間に位置づけられるもので、加齢に伴う記憶障害の範囲を超えた物忘れなどの記憶障害がある場合をさす。

65歳以上では18%に軽度認知障害が認められ、通常の人が3年以内に認知症を発症するのは3%であるのに比べ、軽度認知障害を有する場合には46%の人が認知症を発症する。
ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン(University College London:UCL)の研究者達は、62の独立した研究から15,950人の軽度認知障害と診断された人々のレビューを行った。
研究成果はAmerican Journal of Psychiatryのオンライン版に2015年2月20日から公開されている。
レビューの結果によると、軽度認知障害の患者では、糖尿病による身体的な症状がある場合には、認知症のリスクが65%増加した。
うつによる精神的な症状がある場合には認知症のリスクが2倍となった。
このことから、食習慣と気分を向上させることは、軽度認知障害の人々が認知症になるリスクを減らすと思われる。
アルツハイマー病協会のガイドラインでは、認知症の予防に、地中海ダイエットのような果物や野菜が多く、肉や飽和脂肪酸の少ない食事を勧めている。
今回の結果は、軽度認知障害に対して治療を行うかどうかの指針となる。二重盲検試験によりこの結果を確認することが重要であると結論づけている。
(画像はプレスリリースより。Gimme Shelter (Courtesy of @RojSmith via Flickr))
▼外部リンク
ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン プレスリリース
https://www.ucl.ac.uk/news/news-articles/0215/200215
文献:Modifiable Predictors of Dementia in Mild Cognitive Impairment: A Systematic Review and Meta-Analysis.
http://ajp.psychiatryonline.org/doi/abs/10.1176/

