カリフォルニア大学(UCSF)の研究発表で、慢性ストレス下の女性はクロトーと呼ばれる、老化を調節し、認知を高めるホルモンのレベルが低い数値を示すことがわかった。

抑うつ症状のある人(ストレス下にある女性)とそうしたストレスのない人との比較研究で、心理的な状況と、クロトーホルモンの関係を示した最初の研究となる。
「現在は研究段階のため、慢性的なストレスが直接クロトーレベルを下げていると断言はできないが、高齢化の際に不可避な、精神的健康、疾患についての新しいアプローチとなる。 」
(カリフォルニア大学 ホームページより)
とARIC・プレイザー博士(UCSF・精神医学助教授)は述べている。
クロトーは、年齢とともに減少することが知られているが、比較的若い女性(30~40代)を被験者としたこの横断的研究では、その減少は、高ストレス女性に起こり、低ストレス女性はクロトーの減少を示していない。
近年の研究における、マウスやワームといった動物実験で、クロトー遺伝子が変異したとき、動脈硬化、筋肉や骨の損失など、老化の症状が促進され短命、そうでない場合は、より長く健やかで長寿であったという報告もある。
血流中のよりクロトーホルモンが多い場合、前頭前皮質の広い領域、良い認知機能を有したことから、アルツハイマー症に関連した、脳内毒素に対する回復のために、クロトーの治療的役割も期待される。
この調査から、慢性ストレスは心血管およびアルツハイマー病を含む老化による不健康リスクを高める可能性は高いと判断できる。クロトーの高いレベルが、心と体の健康に、利益をもたらすことが、できるかどうか、さらに把握することが、今後の研究課題となる。
慢性ストレスやクロトーの増減との関連性が、明確になれば、長寿ホルモンを増やす治療法が、抑うつ症などに画期的な効果をもたらすことになる。また長寿ホルモンを増やすようなライフスタイルが一般化すれば、人々の生活に大きな影響を与えることになるだろう。
UCSF研究開発室をバックアップするため、国立衛生研究所、コールター財団、バカルファミリー財団、医学研究のためのグレン財団、アメリカン連盟によって、今後もサポートされる予定だ。
▼外部リンク
カリフォルニア大学
http://www.ucsf.edu/
メディカルエクスプレス
http://medicalxpress.com/

