米国ライス大学の研究者は、災害のような重大ストレスはうつ病の症状を有する人々の健康を損なうとの研究成果を学術誌「Psychosomatic Medicine」に発表した。災害により心筋を傷つける可能性のある炎症が抑うつ症状を持つ人々に増えたという。

研究者たちは、テキサス州に住む白人・ヒスパニック・アフリカ系アメリカ人を含む男性38人と女性86人を対象に災害前後の状態を調査した。
この被験者たちは、2005年3月23日に発生した15人の労働者が死亡し170人以上が負傷した石油化学製油所の爆発事故を経験しており、周囲10マイルも離れた建物を揺らすほどの災害に遭遇していた。
研究者らはこの災害に先だって、疲労感や悲しみなど抑うつ症状を呈していた被験者の血液の免疫マーカーを測定した。
その結果、抑うつ症状を示さなかった参加者は災害後に免疫マーカーの増加を認めなかったが、抑うつ症状を持つ人々は炎症を示す免疫マーカーが増加した。
ライス大学の心理学助教授で、この研究論文の著者の一人であるChris Fagundes氏は、心身が健康であるならば、その人の免疫システムは効果的に働くと話している。
しかし災害の前に軽度のうつ状態にあり、健康リスクを持つ人々は、災害に遭遇することで、炎症を起こし心筋を傷つける可能性がある。
これは最近ヒューストンを襲ったハリケーン、ハーベイのような自然災害でも同様の反応があるに違いないと語る。
Fagundes助教授は、災害への遭遇がネガティブな精神状態・肉体的な健康に与える影響に焦点を当てた研究のさらなる促進を願っている。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
ライス大学のプレスリリース
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ライス大学
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