都市部に住む低所得の家庭において、母親のうつに幼少期の肥満と放任主義の育児との関連性があることがわかった。
この研究を率いたRachel S. Gross氏は、キャリアの多くの時間をニューヨーク・ブロンクスに住む低所得の家族たちとともに過ごしてきた。そのキャリアの中で、うつに苦しむ人々は、子どもの体重増加も通常よりも速い速度で進んでいることに気付いたのである。
今回の研究にでは、興味・関心の欠如、疲労、集中力の欠如等、うつ病だと自己申告している母親の子ども(平均年齢5歳)のBMI数値を調べた。
その結果、うつの母親の子どもは、そうでない母親を持つ子どもに比べて肥満である傾向があった。
その理由としてはうつの母親はそうではない母親に比べて、甘味料を使用した飲み物や、レストランでの食事を購入する傾向にあり、朝食を食べるということが少ないということが挙げられる。
また、子どもの食べる量を制限しない、健康的な食事作りをしない、外で遊ぶ時間が少ないなどという放任主義的な傾向も見られた。
うつ状態に陥っていることには気付いているものの、その症状を誰にも話せずに苦しんでいる母親は多くいる。その母親を救うのはもちろん、子どもの健康状態を改善するというためにも、きちんと必要とする人が必要なケアを受けられるような方法が発展していくことが望まれる。
▼外部リンク
Maternal Depressive Symptoms and Child Obesity in Low-Income Urban Families
http://www.sciencedirect.com/