2015年2月2日、コカイン常用中止による抑うつ症状の機序とその制御に関する文献がNature Neuroscienceのオンライン版に公開された。

薬物依存の治療に関しては、I期治療とII期治療がある。I期治療は薬物による症状の治療。患者の体力等の回復までを含める。II期治療は薬物依存そのものに対する治療で、薬物を止めることが目的。
I期治療には薬物治療等が行われる。II期治療は教育的プログラムが主となる。薬物に依存するような原因(金銭的な問題等)がある場合にはそれを取り除く。
患者が薬物依存の危険性を知り、再び薬物を取らないような教育が行われる。II期治療に関しては、薬物治療は今のところない。
薬物依存からの離脱時におこる抑うつ症状は、薬物依存離脱失敗の原因のひとつ。
マウスを使った実験で、薬物を用いると、不愉快な事態に対して応答する脳領域から、別の脳領域への神経伝達(カリウムイオンの流れ)が増強していることが判明した。
この流れの増強は、薬物投与終了後、数日間続き、薬物投与後の抑うつ症状の発生と関連がある可能性を示唆。
この流れの増強を止めると、薬物投与後の抑うつ症状の発生が抑えられた。
薬物依存離脱時の抑うつ状態に関しては、脳の特定の位置から、他の位置への神経伝達が増加することが原因となっている可能性が高い。
人において、この流れを止めることが、臨床上意味があるかに関しては議論が必要であるが、ターゲットが見つかったことには間違いがない。
副作用として抑うつ症状をもつ薬剤の、抑うつ症状軽減に応用できる可能性もある。
(画像はイメージです)
▼外部リンク
文献:Cocaine-evoked negative symptoms require AMPA receptor trafficking in the lateral habenula.
http://www.nature.com/neuro/journal/vaop/ncurrent/full/
ご家族の薬物問題でお困りの方へ 厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/dl/yakubutu_kazoku.pdf

