日本新薬株式会社は5月27日、日本初の断酒補助剤の「レグテクト」(一般名:アカンプロサートカルシウム)を発売した。アルコール依存症は治療の難しい病気であり、回復するには生涯断酒が必要と言われている。
そのため、従来でも、飲酒によるアルコールの体内での分解を抑え、少ない飲酒量でも悪酔いのような状態を起こす薬が用いられてきたが、効果は限られていた。しかし、この新薬「レグテクト」により、アルコール依存症患者やその家族、治療に携わる人々にアルコール依存症治療の新しい選択肢が加えられた。

アルコール依存症は、常習飲酒が原因で自らの飲酒を抑えられなくなる病態で、お酒を飲む人なら誰でも発症する可能性がある。患者は飲酒に抵抗できない強い欲求が生じ、病的な飲酒を止められなくなる。
しかし、この新薬「レグテクト」は中枢神経系に作用し、アルコール依存により亢進したグルタミン酸作動性神経活動を抑制することで飲酒欲求を抑える効果がある。国内での臨床試験によると、カウンセリングなどの精神療法などと本剤を併用することにより、新薬を服用しない人に比べ、断酒成功率(半年後の完全断酒率)が上がった。
この薬はすでに欧米をはじめとする24ヵ国で販売されているが、日本では未承認だった。しかし、2010年5月に厚生労働省から医療上必要の高い未承認薬として開発要請を受けた。そして、今年3月25日に国内でも、製造販売承認が下りた。本薬は錠剤で、成人は1日3回食後に経口投与する。
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